Coucou ! ほたです。
フランス語の本を読んでみたい。でも洋書はハードルが高い、読める自信がないと思っていませんか?私もそんな気持ちで長年洋書には手が出せずにいました。
ですがふと数年前読書を始めてみてその大きな魅力に気付きました!読書って本当に楽しみながら勉強できる語学学習者の強い味方なのです。初心者だから試さないのは勿体ない。
今日はそれでも「どの本を選べばいいか分からない」という方に向けて、私がこれまで読んだ本の中から初心者から楽しめるおすすめの本と、初心者でも挫折しないフランス語の本の選び方を詳しく紹介します。
お気に入りの一冊を見つけるヒントになりますように。
初心者向けフランス語の本
一通りの基礎文法のみマスターしていることが前提です。★の数で読みやすさレベルを表しました。星が増えるほどレベルが上がります。
Les Catastrophes de Gaspard et Lisa(リサとガスパール)
レベル:★
全25ページ程度
日本でも人気があるフランスで有名な絵本シリーズ。イラストだけは見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
リサとガスパールという名前のウサギともイヌともつかない生物が主人公のどたばたな日常です。
リサとガスパールは子供(リサは6歳前後の設定)なので、子供目線の話し口調でお話が進みます。
書いてあることは簡潔、1ページに文章は3~8行程度しかありません。なにより視覚的に理解できるところが大きなポイント。辞書を引きながら読んでも長くかかりません。
なにより色彩センスが素晴らしく、作中ではパリの有名な場所も色々登場するのでただ眺めるだけでも楽しいです。
最初の読書にもコレクションにも一番におすすめしたい絵本。
Pénélope(ペネロペ)
レベル:★
全25ページ程度
リサとガスパールの作者さんの別シリーズ。ペネロペはコアラのようなうさぎのような、これまた謎の可愛い生物。
内容もペネロペが「ひとりでふくをきる」「うみへいく」「びょういんへいく」などとかなりシンプルでフランスの子供2~3歳向け。リサとガスパールより更に小さい子向けの印象です。
私は仕掛け絵本を持っているのですがこちらはほとんどイラストで約10ページ、文字は1ページに3行程度です。子供と一緒に読んでも楽しい絵本だと思います。
日本語でも「ペネロペおはなしえほん」というシリーズでたくさん出ているので良ければ見てみてください。
Mr. Men Little Miss(ミスターメン リトルミス)
レベル:初級★★
全30ページ程度(半分はイラスト)
フランス発ではありませんが世界中で販売されている手のひらサイズ絵本。初心者でも気軽に読めて、かと言って疲れない、個人的には一番おすすめ出来るボリュームです。文字量はリサとガスパールより多くてプチ二コラより少ない。でもしっかりストーリーはあるので勉強になります。
作者はイギリスのRoger Hargreaves(ロジャー・ハーグリーブス)氏
個性とか感情をキャラクターにしていて何より可愛い!すごい数のキャラクターがいるんですが全部集めたくなるし、キャラクター名を見ているだけでもかなり形容詞を覚えられるというおまけ付き。
サンリオの日本語サイトにキャラクター紹介があります。→
Mr. Men Little Miss (ミスターメン リトルミス)公式サイト
フランス語で読む12のおとぎ話
レベル:初級★★★
全144ページ(半分は対訳)
やや難しい単語があっても優しい対訳と語注がついているのでとっつきやすく初級にしました。入門レベルを終えた方なら語注を参照しつつ読めます。
絵本からステップアップして活字の読書を始めてみたい方にまずおすすめしたい一冊。
12あるお話のうち有名なのは赤ずきんちゃんと眠れる森の美女くらいですが、フランス各地の民話など短くも面白いお話がバランスよく入っています。
それぞれ教訓があり、時に残酷だったりハッピーエンドではないお話もありますが、それが逆に退屈させないポイント。
一つ言うならおとぎ話中心のため古い言い回しも多く、普段使わない言葉も多い印象。
フランス語で読む5つの物語
レベル:初級★★★
全127ページ(半分は対訳)
上と同じシリーズの本で同じく対訳と語注つき。難易度はほぼ変わりません。
美女と野獣、青ひげ、長靴をはいたネコなど有名な5つのお話が掲載されています。
話数が少なくなる分一話が長くなるので、このシリーズからスタートするなら先の12のおとぎ話から始める方が良いと思います。
美女と野獣はダイジェストでさくさく進みますが、ディズニーで知っているお話の雰囲気ではなくもう少し大人な物語。
あとはフランスでとてもポピュラーな童話、スガンさんのヤギも収録されているのが私としてはおすすめのポイントです。このお話は子供向けにしては教訓がありすぎるくらい切なく印象的なので、ぜひ読んでみてほしいと思います。
Le Petit Nicolas(プチニコラ)
レベル:初級★★★★
そこそこ中級寄りの初級。たくさんのシリーズが出ておりフランスの国民的絵本と言われています。絵本と言ってもほとんどが活字で、文字は小さくも大きくもないちょうど児童文学といった感じ。対象年齢は8歳からです。
内容自体が難しいわけではないのですが、口語も多くネイティブ向けの「フランス語小説」の第一歩。
私は数年前に少し読んでみてかなり知らない単語が多く一旦脱落しました(笑)
でも改めて読むと難しいと感じるのは最初のうちだけで段々慣れていくし、シリーズを通して同じ言い回しも何度も出てくるので読むほど楽になります。
基本は1話完結型。子供のニコラ目線でお話が進むので表現はわりとシンプル。
なんと言ってもたまに入るサンペ(Sanpé)のゆるいイラストが可愛いのです。
絵本や対訳付きからレベルを上げて「フランス人向けに書かれた本」に挑戦したい方に。
Le Petit Prince(星の王子さま)
レベル:初級★★★★★
世界中で知られるサン・テグジュペリのフランスの児童文学代表。お話は一度読んだことがあるという方も多いはず。
普段目にしない接続法半過去や大過去も出るのでフランス語のレベル的には全然初級ではありません。しかし日本語版はもちろん、「星の王子さま」を教材にしたテキストも多くあるのでとっかかりやすさはあると思います。
ちなみにこれに関連した文法テキストはなかなか良品でした。文法書と同時に進めるのもありかも。
フランス語の本を選ぶ基準
初心者でも挫折しない本の選び方を私の経験からお伝えします。
自分のレベルよりやや下のもの
最初は自分のレベルよりかなり下のものでも丁度良いくらいだと思います。
いくら勉強の為とはいえ、一ページ読むのに知らない単語だらけ、ずっと辞書ばかり引かなければいけないとなるとストレスで内容を楽しむどころではありませんよね。そういうことはテキストですれば良いと思います。
それより読書では感情が動くもの(ハラハラ、ワクワク、クスっとしたり)の方が記憶にも残るし学習に効果的です。
そのためには自分が楽しめる余地のある比較的簡単な方が良い、というのが私の経験から言えることです。
子供向け2歳~と書いた絵本を読んでも意外と知らない単語があったりします。まずは気楽に自分よりうんと下のレベルの本から初めて、少しづつレベルを上げていきましょう!
一話数ページの完結型
最初から一冊続けて読むのは結構な気力が必要です。
その点一話が数ページで完結するものなら、一話読み終えるごとにプチ達成感を味わえます。達成感があると続けていきやすいですよね。
しかもこうした本は短い数ページではっきり起承転結があるのでシンプルで分かりやすいし、テンポよく読んでいけるので長く集中が苦手な人にもおすすめ。
最初にもくじのタイトルだけ見て好きなお話から始めたって良いのです。
文字サイズは程々、挿絵もあれば良し
一般的な小説のように小さい文字がびっしり並ぶものは読み始めが億劫で、読書から遠のく可能性が高いです。フランス語が大好きと思っている私でもそうなので…
もしフランス語向上の為に何としても読み切るという強い意志がある場合を除いて、無理しないこと。可能なら一度中身をチェックして、このくらいだったら疲れないかなという文字サイズを確認した方が良いと思います。
その時数ページに一度くらいでも挿絵が入っているものがおすすめ。
ささいなことだけど無いのとあるのでは全然違います。読書はそもそも活字から想像力を膨らませ情景をイメージするものですが、外国語となるとどうしても「解読」に気を取られイメージが湧きにくい。
そんな時ほんの少しでもイラストがあると心も和むしイメージする手助けになりますよ。
持ち歩きやすいサイズ
私のように社会人の方や学生さんは、お昼休みや通学・通勤時間がありますよね。または病院の待ち時間や友達と待ち合わせしている時など、日常には意外とすき間時間がいっぱいです。
そうしたちょっとした時間に読めるように、カバンに入れて持ち歩けるサイズの本も悪くないです。
合間合間の10分くらいを続ける方が気持ち的にあまり勉強している感じがしなくて、「さぁ、やるぞ!」というエンジンをかけなくても良いので初期の頃は私も継続しやすく感じました。
でも家で落ち着いて読む方が好きという方もいるので、これはお好みで。
対訳付きもあり
やっぱりいきなりフランス語だけは難しい、という方には対訳付きの本も多くはないけど色々出ています。
対訳付きの良いところはもちろん自分の理解度を確認できるところ。原書は「この一節がどうしても分からない…」と言う時に答えがないですから。しっかり隅々まで理解して進めたいという方には有効です。
ただ最初は必ず一度自分で原文を読んで想像してみてから対訳を見ましょう。そうすれば「ああ、これはこういう意味だったんだな」という気付きで学習効果がアップします!
語学力アップの読書法
しっかり読書を学習として取り入れたいという方に、目的別に私が実践していた学習法もお伝えします。
リーディング力アップ
毎日10分と決めたらタイマーで時間を計って読むだけ。
何ページと決めるとダラダラ読んでしまいますが、タイマーをセットすることで気持ちが引き締まり読むスピードが上がります。
知らない単語が出てきてもすぐに調べずとりあえず読み進め、文脈から判断するようにします。
ボキャブラリーアップ
タイマーを使って読み終えた後に、そこで初めて単語を調べます。
今度は知らなかった単語をピックアップしながらもう一度最初からゆっくり読みます。
この時単語帳に書き出すもよし、ノートにまとめるもよし、覚えやすい方法を取って下さい。
どんな場面でその単語が使われるのか前後の文章を意識しましょう。
スピーキング力アップ
文章の理解が深まったら、その日読んだ部分を最初から声に出して読み直してみます。
リエゾンなど音の繋がりにも注意してみてください。自分の声をしっかり聞きながら大きい声で読むとより効果的です。
毎日すき間時間に30分くらいで出来るメニューです。1カ月ほど続けてみると以前よりスムーズに本が読める自分に気付きました。
以上紹介した原書はジュンク堂書店、楽天、アマゾンなどで買えます。
リンクを貼りますが私自身はよくフリマアプリで洋書を集めています。きれいな状態の物も多く、定価よりかなり安く購入できるので中古に抵抗がない方にはおすすめです。
でもKindle版は99円ですね!安い!
私のイチオシはやっぱりプチ二コラ。
フランス語で読む~シリーズは図書館にもあります。
星の王子さまファンなら楽しい引用たっぷりの文法書。
興味を引く一冊が見つかりましたか?
A bientôt !
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