Coucou ! ほたです。
フランス留学をするにあたり語学学校選びは最初のステップです。
私は過去に一ヵ月トゥール(Tours)にある私立の語学学校、一学期間ディジョン(Dijon)にある大学付属の語学学校へ行きました。
両方行ってみた結果、本当に語学を目的に行く方には私は断然大学付属をおすすめします。
今日はフランスの語学学校を探している方に向けて、費用・授業の質・設備面など私立校との違いを比較しながら大学付属校の特徴をまとめます。
私がいたブルゴーニュ大学付属校CIEFの実際の様子もお伝えするので、検討している方は参考にしてください。※以下CIEFと呼びます。
私立校との違い
私立の語学学校は多くの方が一般的に語学留学でイメージする学校です。
世界中から来た学生と同じクラスでフランス語の授業を受け、授業が終わったら街に出たりアクティビティに参加したり、海外生活を楽しめます。
学校主催のアクティビティが豊富なことも私立の魅力です。
Toursの学校は由緒ある雰囲気
一方、大学付属校は基本的に大学進学を目指す人の準備学校のような位置づけです。
もちろん大学を目指す人に限らず幅広く受け入れていて、学期ごと、週ごとで授業を取ることも可能。クラスのレベルにもよりますが宿題と予習も多く、生活<勉強の色が強いです。
大学と同じ敷地内にあり、大学生気分を味わえるのが魅力です。
大学の学生が沢山いる敷地内
大学付属をおすすめする理由
費用が圧倒的に安い
トゥールの私立学校とディジョンの大学付属学校を比較してみます。
1ヵ月 | 4ヵ月 | 授業時間数 | |
ディジョン | 300 € | 450 € | 週17~22時間 |
トゥール | 940 € | 3,075 € | 週15時間 |
トゥール(強化コース) | 1,320€ | 4,500€ | 週22時間 |
※現在のレート 1ユーロ = 約163円(2023年11月)
※4ヵ月は15週間で計算
※ディジョンの授業時間数はクラスレベルによって変動
なんと普通のコース1ヵ月で640€(104,320円)、4ヵ月で2,625€(427,875円)の違いです。しかもディジョンの方は強化コースじゃなくても週に17~22時間あるのでよりお得です。
もちろんどちらも受講期間が長くなるほど割安になっています。
今年度の詳しい費用はこちらから
ディジョン CIEFの授業料
トゥール トゥレーヌ語学院の授業料
授業のレベルが高い
大学入学を見据えているのでより実践的なことを学びます。具体的には頻繁に作文を書いたりグループワークで発表したり、何より量もこなすしスピードも早く、小テストもしょっちゅう。さらに何もかも点数をつけられます。
私立校で楽しく留学していた時にはない切迫感があるので何とか上達しなければとかなり勉強し、そのおかげで最終的にDELF B2を82%の得点率で合格することが出来ました。
素晴らしいのが「美術史、音楽史、経済」など様々な文化の授業があり、実際にブルゴーニュ大学で教えている先生方の授業を受けられること。
授業内容は正直がちんぷんかんぷんな科目もありましたが、大学に入学せずそんな先生方の授業を受けれるのは本当に大学付属の特権だと思います。
大学と同じ設備が使える
学食や図書館など同じ設備が使えます。
学食は学生の味方です。あまり美味しくはないけど、量が多く安い。またお昼になるとキャンパス内にキッチンカーも来ていてにぎわっていました。
ブルゴーニュ大学の図書館はおしゃれ
私立校では自販機の休憩スペースとパソコン室と最小限だったので、ちょっとしたキャンパスライフを楽しんでいる気分になれるところも魅力の一つだと思います。
ディプロムが貰える
授業に真面目に参加し、最終のテストをパスすればディプロム(学士相当資格)を貰えます。
CIEFで貰えるディプロム
DUFLE(Diplôme Universitaire de Français Langue Etrangère)
DUFLEについてはこちらに詳しく書いていました。
https://fra-ryugaku.com/info/duenfrance/
私は自分でDELF B2を受けたのですが、実はこの語学学校のB2クラスを終えただけでも一応は大学のマスター1(修士課程1年目)に進むことができる資格を貰えたんですね。
多くの大学が入学資格として最低語学レベルB2を必須としているので、将来的に大学進学を視野に入れている方はその大学の付属校を選んだ方が近道です。
でもDUFLEはあくまで大学独自が発行するディプロム(資格)でもあるということなので、やはり世界的に広く有効なのはDELF/DALFのようです。
大学付属で辛いこと
授業がハイレベルすぎる
語学学校は最初にクラス分けテストがあります。そして日本人に多いのがオーラルが苦手で筆記が得意なタイプ。私もその典型だったのでいきなりB2クラスに入ってしまったのですが、これは相当辛かったです。
先生の話してることが分からない、グループワーク組まされても今何をするのか分からない。
リスニングはネイティブ向けのラジオ等を一度聞いて即解答(しかも記述)、リーディングはA4ぎっしりの内容を即読んでぽんぽん飛んでくる先生の質問に即解答、ライティングは指定文字数をペン入れ清書まで何が何でも1時間で仕上げる
…というのが日常で全てについていけず、人生でここまで学業で挫折したことがない絶望感に襲われました。
日本で受けた上級クラスとスピードが体感5倍速は違います。
本当に大学準備に必要な能力を鍛えているという感じで、私立学校の時にあったインターナショナルなクラスで楽しくフランス語♪の空気はありません。
※特にこの学校はひとつ上のレベルの授業をする(つまりB2クラスなら授業はC1レベル)システムだったのもあります。
生活を楽しむ余裕がない
宿題と予習が多く、それに追われて遊ぶ余裕はありません。
もちろんクラスでよく出来る子はアクティビティに参加したりしてましたが、寮に帰れば多くの学生が遅くまでカフェテリアで宿題をしていました。学校:生活の比重は8:2くらい。
私立校では宿題はあったかどうか分からないレベル、基本的には授業が終わればみんなで街に行ったり学校の悩みはありません。学校:生活の比重が4:6くらい。
最悪申請してクラスのレベルを下げることも可能なので、あまりにも苦しい場合はその方法があることも知っておいて下さい。
容赦なく落第する
ディプロムが貰えるのは利点ですが、自動的に貰えるわけではなく試験にパスしなければいけません。
CIEFでは中間試験も学期末試験も、更にグループでのオーラル試験もあります。
普通の試験に加えて Civilization(フランス文明や文化)の授業1コマ、Culture(美術・経済・音楽など)の授業も選択で1コマ必ず試験をパスする必要がありました。C1になると Culture でパスしなければいけない教科数が増えます。
Culture は自分が得意な教科を選んで良いのですが、経済を選択した友人たちが試験が3~5点であっさり落第、容赦がありません。
授業の遅刻、無断欠席、宿題の未提出が続くと強めに怒られます。下手すると試験を受ける資格さえ失います。
私立校では無断で休んだり帰ったりしてる生徒に特にペナルティーはありませんでした。
大学付属校で実際にかかった総費用
ブルゴーニュ大学付属校CIEF+寮費
学校申請料 450€
春学期(一学期間)授業料 1,045€
寮保証料 350€
寮費(一学期間)1,624€
大学・寮 書類申請EMS 2200円
今のレートで言うと寮費も込みで約56万円、授業料だけだと約24万円かかりました。寮の保証料350€は退去時に返金されます。
ほぼ4カ月でこの授業の質、この値段はかなり安いですね。
少しイメージが掴めたでしょうか?
大学付属がおすすめとは言いましたが私立も勿論素晴らしいです。
特にトゥールのフランス語は国内で最も美しいと言われていて、パリからもTGV1時間と便利かつ周囲は古城に囲まれた静かで住みやすい地域です。
ご自身の優先順位に合わせて良い選択をしてください。
A bientôt !
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