言ってるかも?注意したいフランス語の褒め言葉【美的感覚の違い】

フランス語褒め言葉 生活・考え方

Coucou ! ほたです。

美の基準が国ごとで違うというのはよく言われる話です。

そのせいで褒め言葉のつもりが言われた側はあまり嬉しくないということも…実は私も言ったことがあるし、言われたこともあります。余計な誤解は避けたいものですね。

今日はそんなフランス人に言いがち(言われがち)な褒め言葉とフランスの美的感覚に迫ってみます。

 

鼻が高いね

Vous avez un grand nez.

高い鼻の人が多いフランス人。

日本では一般的に褒め言葉なので「イケメンだね!」くらいのつもりで言う人が多いようですが、相手は嬉しくない可能性が高いです。

逆に平らな顔(凹凸の少ない顔)= plat は悪い意味ではありません。

昔フランス人の友人が「大体の日本人って平らな顔でしょ?」と言ってきたくらいに、特に造形的に良くないとは思っていないようです。

 

目が大きいね

Vous avez des grands yeux.

こちらもヨーロッパ人に言いがちです。

失礼ではありませんが特に褒め言葉でもなく、フランス人からすると「それで?」みたいな感じ。ただ事実を言っただけなのです。

しかもフランス人って一重とか二重の概念が無いので「ぱっちり二重だね!」は通じません。

それでもあえて一重・二重を説明するなら paupiere simple / paupiere double となりますが、「何それ?」と聞かれる可能性が高いかも。

 

目が切れ長だね

Vous avez des yeux bridés.

逆に私たち日本人がフランス人から言われがちなのがこちら。

bridé とはいわゆる「ぱっちり系」ではなく「アジア系の切れ長、細いつり目気味」の目ことを指す形容詞です。

日本では特に女性に対して「目がぱっちり」は褒め言葉なので、その逆をいく「アジアっぽい目」は複雑な気持ちになる人もいる言葉。

※一般的な風潮の話でそうした目が美しくないという意味ではありません。

しかしフランス人としてはこれは単にアジア系の特徴を表すだけの単語であって、その中に全くもって美の優劣の意図は含んでいません。悪い意味はないので気を悪くしないようにしましょう。

なんならヨーロッパ系にはない特徴なので、セクシーと捉えている可能性も。「アーモンドアイだね」と言っているだけです。

そんな私の目はフランス人曰く「bridé だが bridé-bridé ではない」とのこと。つまりアジア系だが特別に細い目ではないというニュアンスです。

※アジア人の真似をするのに「つり目ジェスチャー」(※目尻を指で引っ張り吊り上げて見せる仕草)をする外国人がいますが、これはシチュエーションによりけりで嘲笑的になることもあるし、悪気無く差別的な意味で使ってない人もいます。

 

目が小さいね

Vous avez des petits yeux.

これには二通りの意味があります。

普通のシチュエーションなら文字通りサイズ的に小さいという意味。でも恋人が J’aime tes petits yeux.. と言うと「君の可愛い目が好きだよ」という褒め言葉になります。

フランス語では可愛いというニュアンスを出すのに petit を使いたがります。

恋人に petits yeux と言われてもコンプレックスなのに!と怒らないで下さいね(笑)

 

整形するなら?

褒め言葉から離れて少し感覚の違いの話も。

そもそもフランス人は日本人より顔の造形に対する執着が低いのです。

Si vous deviez utiliser la chirurgie esthétique, qu’est-ce vous changeriez ? 
もし美容整形するならどこを変えますか?

この質問、フランス人は誰も顔のパーツはあげません。女性はほぼ豊胸です。

(世界的に見ても豊胸や脂肪吸引など体に関する整形の方が多い)

しかし日本での美容整形市場で一番多いのは、二重整形。続いて小顔、そして鼻。92%が顔の手術に集中しています(日本美容外科学会の調査)

特にフランス人は「憧れの誰か」とか「流行りの顔」になりたがる人が圧倒的に少なく個性を大事にする人が多いですよね。

あるがままが美しいという価値観は、年を重ねた女性がイキイキしていることにも繋がっているように感じます。

 

魅力はどこから?

アメリカ人は口元から、日本人は目から、フランス人は顔の動き全体から相手の感情を読み取ります。

フランス語で expressions faciales と言い、表情による感情表現はコミュニケーションにおいて重要視されています。ビジネスの世界においても大切ですよ。

フランス人が話す時、手もよく動いているけど眉がすごく上がったり目をまわしたり呆れも喜びも悲しみも全部顔を見て取れるくらい動きが忙しい感じがしませんか?

これは大袈裟な話ですが、数メートル先にいてもその人がどんな感情で話しているか分かるんだとか(笑)

顔の造形より、どう表現するか。フランス人が表情豊かに話すのも納得です。

 

 


個人的な印象だと歯並びへの意識は 日本 < フランス < アメリカ という気がします。後はアジアで主流の「美白主義」もフランスにはありません。

そしてあるフランス人が「じゃあこの目(自分の目)は double (二重)なの?どっち?」と私に聞いてきて「自分で分からないの!?」と結構な衝撃でした。

A bientôt !

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